みなさんから頂いた毒親相談の回答です。
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内容:はさみ虫さん(女性)
毒親とは違うかもしれませんが母との関係で悩んでいます。
父を数年前に7年間の介護の末亡くしました。脳梗塞で要介護3でした。辛抱強く努力家で優しかった父がわがままで我慢できない甘えた人になりました。
後遺症ですので仕方ありませんが受け入れがたく、自分でトイレに行けなければ施設に入れる!と父を叱りリハビリを頑張らせ、自分でできることは全部人でやらせていました。
常に父にきつい物言いをしました。元の父のようになってほしくて必死だった私に対し母はさっさと離れに引っ越し、父から距離を置き、気が向いた時にやってきて父を甘やかし何でもやってあげていました。父は当然優しい母に感謝の言葉を言い、私に文句を言っていました。
そんな介護生活が8年目に入ったとき父は2度目の脳梗塞で突然逝ってしまいました。最期まで私は口うるさい娘だったのです。
今年母が腰を悪くしました。母は腰が曲がってしまいましたが痛みさえ取れれば良い、もとのように歩けなくても良い、頑張りたくないといいます。母に対して父の時のような気持ちがないのです。
このまま歩けなくなってもいいやと思っています。頑張らせて少しでも長生きして欲しいと思えないのです。優しい娘でいたいです。これは優しい虐待になるのでしょうか?
それでは、この毒親問題をめった斬ります!
回答:両親の洗脳から目を覚まして!
私も25歳くらいのころに身内の介護を経験しています。
介護って終わりが見えないから、「いつまで続くんだろう。いつまで頑張らなきゃいけないの…。」と、介護する方がどんどん蝕まれていきますよね。
私も仕事先の東京と実家の名古屋を何度も往復して毎日地獄でした(T0T)
そんな介護疲れから「さっさと死んでくれればいいのに。。」って毎日思ってましたよー!
ただですね…。
そろそろ両親の洗脳から目を覚ましてください。
まず、はさみ虫さんは
という部分から見て
- 人は辛抱強く努力家でなければならない
- それが出来ない人にはきつく物を言って罰してもいい
- わがままで我慢できない人になってはいけない
- 甘えた人になってはいけない
- そういう人は受け入れなくてもいい
という価値観(自分の中で正しいと思い込んでいるもの)を持っています。
その結果「父を叱りリハビリを頑張らせ、自分でできることは全部人でやらせていました。」という行動を起こしました。
書いていないので断言はできませんが、99%以上の確率でこの価値観を植え付けたのはご両親のどちらかだと思います。(内容から推測すると、おそらくお父さん側)
その考えを教育方針として子育てをした結果、子供って素直なのではさみ虫さんは「それが正しい!」と思い込み、そのまま大人になりました。
良く言えば昭和スタイルの教育、悪く言えば洗脳ですね。
今回の介護の件だけではなく、仕事・友達・人付き合いなどにおいても、この価値観のせいで上手く行かないことも多々あったと思います。
さて、世の中には因果応報っていうものがあって、自分がした選択は巡り巡って返って来るという心理の法則があります。
そのため、はさみ虫さんがお父さんにキツく当たってしまった理由を紐解くと
- お父さんは数十年前、この価値観で子育てをした。(この価値観はお母さん側だった場合でも、それを止めなかった責任があるのでどちらも同じです。)
↓ - その結果、はさみ虫さんはお父さんの価値観を丸々コピーした大人になった。
↓ - その結果、お父さんに幼少期教えてもらった方法に沿って介護をした。
ということなので、はさみ虫さんはなーーーんにも悪くありません。
だからといって両親が悪いわけでもない。
それぞれがそのとき最善だと思ったやり方で精いっぱいやった結果なので、悪い人は誰もいない。
だから自分がした対応や介護には責任を感じる必要はないですし、誰かに罰せられることもありません。
100%完璧だったとご自身を褒めて下さいね♪
そして本音が現れだした。
お父さんの介護のあと「私は正しかったのだろうか?」「もっとこうしたら良かったのではないか?」と、たくさん自問自答をして自分と対話をしたんだと思います。
その結果「お父さんに教えられたこの価値観は間違っていたのではないか?」と気付き始めます。
だから「母に対して父の時のような気持ちがないのです。」という本音が現れました。
でも、人は今まで何十年も守って来た価値観を1000%正しいと思い込んでいるので、本音が現れてもすぐにそれに従うことができません。怖いんですよね。
その結果、現在はさみ虫さんの中の天使(本音)と悪魔(脳)が戦っている状態です。
本音:このまま歩けなくなってもいいやと思っています。頑張らせて少しでも長生きして欲しいと思えないのです。
脳:優しい娘でいたいです。
という思いが、今回の本当の質問かなって思います。
そのため最後の質問を正しい言葉に直すと…
内容上の質問:これは優しい虐待になるのでしょうか?
↓
本当の質問:私は本音を選択したいんですけど、でも合ってるかどうかわからないんです。これは優しさですか?虐待ですか?
になりますね♪
というわけで結論!
あなたは、お母さんへの対応で悩んでいるのではありません。
自分への対応に悩んでいることが、現実に投影されているだけです。
※投影とは、自己のとある衝動や資質を認めたくないとき、自分自身を守るため他の人間にその悪い面を押し付ける心の働きのこと。
この場合の投影は、自分自身の問題を母親との問題にすり替えていることを指します。
自分ですり替えて、自分で余計ややこしくして、自分で苦しむ方向へ爆走しています。
はさみ虫さん…!空回りまくっているので、ちょっと一旦立ち止まって自分を大切にしてみてくださいね♡
お父さんの遺言が答え
最後に、ご相談内容から私が直感的に感じたお父さんの遺言を勝手に書いておきます!
辛抱強く努力家で優しかった父がわがままで我慢できない甘えた人になりました。父は当然優しい母に感謝の言葉を言い、私に文句を言っていました。
この行動の変化を分析すると…
俺は辛抱強く努力する人生を送って来た。わがままも本音も我慢してきた。
でもそれは間違っていた。だから人生の最後は甘えられる人になった。
はさみ虫、本音を我慢すると俺みたいになるぞ。
※私に霊感・透視能力はないので、ご相談内容から心理学を当てはめた推測です。
お父さんは最期に、自分の人生の総集編を娘に残してくれたのかなって思います!
はさみ虫さん、そろそろ幸せになってもいいんじゃない?
ご相談ありがとうございました☆
「投影」の解説はこちら

